『Ｒｈａｐｓｏｄｉｃ Ｍｏｏｎ』感想・１
私個人のばあいですが、たとえ内容的にたいしたことのない作品であっても、最初の５分が面白ければある程度は耐えられます。
上がったテンションを持続しながら「すごい！」「このあとどんな素敵な場面が展開されるのだろう」と期待しながら観ていられるから。
で、今回の月組ショー。
最初の５分をみて思ったのは「『エキサイター!!』は面白かったな…」でした。
いつもの中村Ｂのショー。
ロックテイストな音楽が鳴り、微妙な色の衣装を着たジェンヌが次々と出てきては去り出てきては去り…。
出演者の総力戦、とにかく総踊り。
振りにも構成にも目新しさはなし、役付はジェンヌの特性に関わらずほぼ番手順。
極端につまらないわけではないんです。
あっけにとられるようなこともないんです。
ただ「ああ、いつものパターンだ」と思うだけで。そしてうるさいわりにこちらのボルテージが上がってこないだけで。
常に全力なのにワンパターン。
月組子のがんばりはすごいと思います。
なんたってあの出ずっぱり。
出てはひっこみ踊ってはひっこみ、休むヒマはほぼないかと。
ただ、その月組子のがんばりをもってしても構成のさぶさはどうにもならないですからねぇ…。
２回観ましたが私が座ったのは１８列センターと２１列センター、１階席のまあまあ後ろよりのところになります。
その席から平舞台に出演者がまっすぐ縦に何列にも並んだところを観てもまったく感動しません。
何十人も踊っていたところで、見えるのは最前列にいる人くらいだから。
２階席からならともかく、１階席からだと後列の人はかぶってしまって見えない。
たとえば大階段に並ばせるとか、Ｖの字になるようにして重ならないようにするとか。
いろいろと方法はあるはずなのに考えているとは思えない。
花組子と月組子に力量の差があるとは特に思っていません。
どちらの組もみるけれど贔屓組ではないポジションです。
それなのに何度でも観たいと思いチケットを追加した『エキサイター!!』と、追加リピートを逃した今回のショーの差はひとえに演出家にあると思っています。
ぼろくそに書きましたが出演者のがんばりはすごいんです、きっと。
とにかく出番があればあるだけ嬉しい！ という下級生ファンには優しいのかもしれません。
そしてもちろん場面によっては「いいなぁ！」「ここ好きだ」と思うところがあります。
そのあたりのことについてはまたそのうち、気力と体力があれば。
