『情熱のバルセロナ』感想・2

雪組

プロローグのゆみこちゃんの登場時のステップで「ミロッワ~ル~」を思い出してしまって笑いをこらえるのが大変だった。
いやー、さわやかな存在感で。

ここのところはいちおう「ルイス伯爵」と役名がついてたけど、「アヤブキさん」もしくは「バルセロナの男」な感じでした。
ルイス伯爵はあんなにさわやかに笑って出てこないと思う。

ルイス伯爵は心が広い大人の役だな、と。
出来すぎすぎて「なんて都合のいい…」と思うほどです。
信じられんレベルで女を受け止めるこれぞザ・タカラヅカな登場人物ですよー。ありえなーい。

それでも共感できるのがゆみこちゃんの演技というものか。

ゆみこちゃんってこういう辛抱役上手いわー。
じっと我慢の子をやってるときに心の広さや優しさをこれでもかとにじませてくる。
苦悩だけの役だと思うんだけどね。
優しくて暖かくて、見返りがないのがせつないのよ。

みなこの役=ロザリアはザ・白の娘役でした。
「化けてるー」「すげー」みたいな。

違和感なくてびっくりです。
…いや、実のところそれほどびっくりはしてないな。たぶんちゃんと作ってくると思ってたし。

あー、でも、あすかが『赤と黒』で貞淑なレナール夫人をやってるのをみたときみたいな感動はあった。

ロザリアみなこはかわいかった。
スタイルがいいからドレスも似合うし。
娘役な芝居もできるし。

ただ、役としてはつまんない(きっぱり)。
主役はリンダだし。
ロザリアって祈ってすがってるだけの女なイメージでどうもなー。
リンダさんが男前すぎることもあって分が悪い。

牢獄でロザリアをみたフランシスコが心の中で「賢そうな」と言ってたけれども、
それを裏づける具体的な行動がないのも辛いし。

あああ役不足だっ。
ただ姫をやるという経験としてはよかったかもしれない(ということにしておく)。

プロローグで「バルセロナの女S」なノリで生き生きと踊ってるところはよかった。
ここも「ロザリア」ではないよなー。
アグレッシヴなダンス大好き。

緒月はまたいい役を…。
外見がきっちり大人の男だからかいい役が続いてる。
今回のラファエルもリンダを想うだけでなく、自由主義の詩人という物語の背景まで背負っちゃってるあたりがおいしい。

最後は「え、そこで終わり?」とびっくりした。
大公を刺しにいかんの? と。

余韻を残した終わり方と言えなくもないだろうけどどうもすっきりしなくてだな。
最後まで見せてくれー。


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雪組

Posted by hanazononiyukigamau