『カサブランカ』感想・4
●まさこ演じる2役に着いて。
カーティス夫はアメリカ人観光客。美老人です。
渋く脇役をやってます。
リックの過去のパリのシーンで、回想中に出てくるセザール。
眼帯をしている美青年。
リアルで起こる戦争は嫌いなのに舞台での戦場のシーンというのはどうしてこうも心が沸き立つのであろうか。
回想シーン兼リックの見た夢での戦闘シーンがかっこいい。
台(武器を入れた「パンドラの匣」)に乗る構図が好き。
ゆうひさんを脇から抱えたり、互いに手をとって振り回すような飛び回るような(うまく説明できん)ダンスの振りも。
セザールの存在の大きさ、リックのトラウマがまざまざと感じられる。
このシーンはまさこの「戦おう!」の力強さとゆうひさんの「止めろ!」のなんとなくヘタレな感じもツボる。
ところでセザールはレジスタンスと一緒に戦場で撃たれるのだが、その際どうしても蘭とむ・ちーと一緒に出てたスカステの番組を思い出してだな…。
笑う準備をしてしまうのよ。
あの「長すぎる手足持てあましてます!」感アリアリな動きを期待、じゃなくって覚悟して身構えてしまう。
あ、今回はもちろんきちんと撃たれてます。
面白いことにはなってません。
●あもたまのウガーテは小者くささがうまい。
ただ、髪型が面白くてそれどころじゃない。
●カチャのヤンはまだ子供だけどさわやかでまっすぐな青年。
一癖も二癖もある登場人物ばかりの中で、うまくすればこの物語の清涼剤になれそうなところ。
そう、うまくすれば。
「シシィをやった子ね」というのがあるせいかもしれないけど、あんまり印象に残らなかった。
歌は下手じゃないんだけど(たぶんそれなりには歌えるほう)、扱いの良さに見合うほどではないかな。
芝居も。
下手でもないんだろうけど、いまひとつ。
声がまだ男役になってないからかもしれない。
声が男役になったらまた違うと思うんだ。
ビジュアルはとりあえず目立つ。
でもそれが「キレイね」「かっこいい」と思うかというとそうでもないのが残念なところ。
出番は多いしストーリーに絡む役でもあるけど、人気につながりやすい面白い役どころではないのがちょっと不運かもしれない。
●ヤンの妻・アニーナのアリス。
カチャと並ぶとほんとに姉さん女房っぽいです。
ちょっと前までしょっちゅう妹役をやってたのになぁ。
苦労人でちょっとくたびれてる感じが出てる。
でもやっぱり華があるよ。
自前の華と役の地味さをうまくコントロールしてる感じがした。
リックに感謝のキスをするところとルノー大尉の握手を無言で拒否するところが面白かった。
アリスの醒めた視線が最高。
●路線は外れたか? なちーはクールにディーラーをやっている姿がキレイ。
役柄上、芝居の背景っぽいところはあるけれど、こっそり美人を眺めるのが好きなお客ってけっこういるんじゃないかと思う。
強いお客のためにリックにお金を出してもらい「プロとして恥ずかしい」と申し訳なさそうにするシーンも手堅い感じでいい役者だなあ。
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