『大江山花伝』感想・5

宙組

今回すごくよかったのがアリスの胡蝶。

若い娘の役だとキャンキャンしがちだったのに、大人の役だと情感が出るのが発見だった。

外見が少女っぽいからか若い「娘」の役を振られがちだったけど、
彼女の本質などはこっちなんだろうな、と思わされるようないい女の姐さんぶりで。

ちょっと婀娜でキレイで粋な女。
立ち方歩き方話し方、どれもくずれず濃すぎない色気がある。

こういう役もできるんだなぁ。

都から連れ去られてきた女たちをそれとなく助ける姐御肌なところ、
大江山に攻め入られて茨木と別れるところのせつなさ。
それぞれとてもよかった。

あと、思いつくままに。

今回は歌がとてもよかった。
ソロもカゲソロもコーラスもすごく恵まれている。
上手い人が多いし、そういう人たちがきちんと使われている状況というのはとても嬉しい。

公時と六郎太の大、花園衛門と萱野のタラは、本来もうちょっと目立つはずの役…、という気がする。
おいしいはずなのにいまいち地味な感じがするのはハッタリ不足や演技力のせいなのか華が足りないだけなのか。
小奇麗で薄い印象だった。

鬼の四天王の一人・仏のちーは「え、こんだけ!?」とびっくりした。
みーちー大の3人セットで売り出されてる感じだったのでもうちょっとセリフが多くてしどころのある役がつくと思っていた。

天竜の珠洲さんはメイクを含めてのハッタリ感がよかった。
これぞ“鬼”という感じで。

伊勢式部のあゆみさんはさすがに達者。
三田とのやりとりがおかしい。
このまま大江山に残って三田と夫婦になったら面白かったのになぁ。

目を引いたのは藤原保昌をしていた雅桜花氏。
やたらキレイだった。
美貌の正しい使い方だよなぁ。

しかし鬼の一族の三田もこの人だったのか。
まさかあのマヌケな役もやってるとは。驚きだ。
三田も動きがかわいくて好き。


拍手する

0

宙組

Posted by hanazononiyukigamau