『ロシアン・ブルー』感想・6

雪組

みなこは上手かったー。
やっぱり芝居のできる子だ、ばんざい。

「鉄の女」的な無表情でツンツンしているところと、一個人としてかなり他人に振り回されて弱さを見せているところの差がうまい。
差がきちんと出ているだけでなくて、ちゃんと「イリーナ」という一人の人物として地続きになっているところがいい。

外面ではびしっとして見える女性が案外中身に脆い部分をもってる、そこのところの造形がなめらかでキレイだな、と思った。

そして相手役の水さんとの丁々発止も見ごたえがあった。
2人のコメディーの間がいいわー。
芝居の相性がいいんだろうか。

一番好きなのはアルバートとイリーナがそれぞれ自分で仕込んだ惚れ薬入りの飲み物を飲んでしまったところ。

いがみ合いながらどんどん声色が甘くなってくのがおかしい。
そして、水さんがキスしようとイリーナの顔に伸ばしかけた手を自ら押さえつけ、

「イリーナ」
「なによ」
「好きだ」(自分の頬に手をあてて退場)
(後姿が消える頃に)「…私もよ」

この流れが最高で爆笑してしまう。

特に上の「なによ」の言い方がかわいくって。
言い方はツンツンしてるのに声は甘いんだもの。
声にうるみがある。

そして動きはヒートアップしてくの。
唐突に抱き合ったり。

アルバートが去ったあと、ペトルーシュカたちがイリーナを気づかう。
それに対して「ありがとう」というイリーナの声も好きだ。
とても優しい。

「鉄の女」と呼ばれるイリーナのやわらかな内面が伝わってくる。
恋をしたがゆえの優しさなのかもしれない。

しかし。
そのあとみなこのソロが。

一番いいシーンなのに一番歌えてないっっ つД`)・゚・。・゚゚・*:.。

めちゃくちゃいい場面なのに。
このへんがみなこの勿体なさ。ここ見せ場なんですけどー。

それ以外では受勲式でアルバートに引きまわされるところと惚れ薬を作る場面でネコタナさんたちにいいようにあしらわれているところも好き。

どっちもイリーナがかわいいんだ。
なんかかわいそうでw

でも惚れ薬を飲ませるところのドレスはかわいいよなー。
チラシの裏面にあった黒と白のドレスだけど。

背が高くて腰の位置も高いから見栄えがするわー。
スタイルがほんとにいい。

対水さんで身長はどうなの? と思ったけどそんなに気になりませんでした。
背は高いけどでかすぎとは思わなかったな。
ハマコ先生よりは確実にでかかったけどさ。

にしてもアルバートのキラースマイルを見ての「気色悪い」は名言の域だと思うわ…。
あれ最高。


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雪組

Posted by hanazononiyukigamau