『忘れ雪』をみたんだ・2

雪組

キム演じる主人公・桜木一希ってのがもー「ええ加減にせーよこの鈍感ーーー!」と叫びたくなる男で。

7年前に会った男を愛し続ける女子大生・深雪(婚約者持ち)。
好きなのはそのとき出会ったアナタなの…、と深雪ははしばしで匂わせまくるのだが、7年前のことはとっくに忘却の彼方なうえに婚約者アリの女が自分を好きなわけないしー、な桜木。

なんだろうこれ。
漫才か? 漫才なのか?!
漫才だったらこのボケっぷりはわかるよ。そうでなければありえん。

てなくらいの超絶鈍感っぷりです。

もっともこれはキムの演技のせいじゃなくて元々の設定によるもので、むしろキムによって「お前なぁ…orz」度は緩和されてる気はします。

いやぁしかしキムはさわやかに困ったちゃんを演じていた。
もうこれがほんとに清々しい。

しかも母の死によって人を素直に愛せなくなったちょっぴりトラウマ野郎。
母性本能くすぐり系の役なんだろうけど、キムにかかると「トラウマはあるけど、まぁ別にどうってことないし」って感じはするな。
きっちり一人立ちしちゃうんだ。だから仕事も順調。

歌はうまかったー。歌いまくってた。

あー、ところでテル演じる鳴海が高校時代「桜木はホモなんだよ☆」という噂を流してた(そんでそれを聞いた桜木が「お前ー!」って鳴海にむかっていってイチャイチャする)…ってのは、こだまっちの腐女子向けのサービスなんでしょうか。
たいして萌えられなかった。
自分が腐女子だという自覚はあるのに ( ´・ω・`)

ネタが悪いのか。こだまっちよ、あんまりあからさまな「ここで萌えですよ」なノリはかえって萌えづらいぞ。

あと単にキムでBLなノリを見たくないだけかも。
なんかキムって隣に男役をおきたくなるタイプじゃないんだよなぁ…。美少年系ではあるんだけど。
(この場合の対極はもちろんコム)

鳴海との待ち合わせの場所がバー「アルカトロス」なんだけど、色っぽいお姉ちゃんダンサーのいる店で、桜木にはおっそろしく似合ってなかったw
鳴海のセレクトなんだろう。
けどさ、「ヅカってジェンヌを舞台に出すためにやたらダンサーのいる店が出てくるよねー」という事情の方が前面に出てました。

あとここの客としてかおりちゃんが来てたんだけど、服装があまりにもお母さんテイストで、店の雰囲気ぶちこわし。
この格好でこういう店来るかー? みたいな。
ていうか、この芝居ってみんな着てる服が全体的にダサい…ダサくて泣ける……。

ちなみに一番泣けたのは深雪=美大生の服装でした。
美大生なのに…これもお母さんっぽいよ。
お母さんが「ちょっと保育園に子供を迎えに行ってくるわ~」みたいな服なんだ。

姉は「なにあのベージュのパンツ! スラックスか!」とつっこんでおりました。

キムの弟はせしる。とりあえず美貌は復活してた。よかった。
チャモロさんのままだったら泣けるもんなぁ…。
(不良少年の服装にはつっこむまい)

2人の父親はマヤさん。
1幕終盤のキムとマヤさん二人のやりとりはよかった。その場面だけ空気が違う感じがした。
緊迫してるというか、空気の密度が濃い感じがした。

キムがフルパワーで飛びこんでいってもマヤさんは動じないからね。
ここはちゃんと楽しかったよ。重めの場面だけど。
芝居のうまい専科さんバンザイ。

それにしてもマヤさん、キム、せしるが親子って絶妙だなぁ。
なんか血のつながりを妙に納得できる。
はっきり書いちゃうと身長のこぢんまり加減ですが(失礼)。あと顔が丸めなところも。

対してナガさんの息子がテルってのは結構ムリがあるなw
よっぽどお母さんが頑張ったのか、実は間に3代くらいはさまってるのか、って感じがします。


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Posted by hanazononiyukigamau