まだ終わってなかった『凍てついた明日―ボニー&クライドとの邂逅―』の感想。
ちんたら書いてます。
コマ(レイモンド)の殺され方が好きだ。
あのあっけない、非常な死にざま。
頭が悪そうで、気が短くて、メアリーにぞっこんで写真ばかり撮ってるレイモンド。
空気がよめないくらいに写真にこだわりつづけるレイモンド。
レイモンドとメアリーは今作のコメディ担当だ。
それが、あっさりと殺される。
コメディ部分との対比がきいてくる。
レイモンドの死に茫漠とした悲しみが広がって、ギャングの虫けらのような死に方が生きてくる。
乾いた世界観が浮かび上がる。
死ぬ前の、レモンかなにかを手にしている何気なさが好きだ。
あの何気なさがああるから、彼の死に胸が締め付けられる。
レイモンドの恋人・メアリーの舞羽美海嬢。
コメディ部分を主に担当。
まだ研2なのか・・・。
はじけ方が始めはちょっとうっとおしいくらいに感じたけど、徐々に舞台になじんでいった。
あ、見た目もかわいかったですよ。
京さんのカミー・バロウ。
すごくよかった。
世間がどう言おうと息子を愛している。
息子が殺人者であっても「生きていてほしい」と思う心に偽りはない。
愚かかもしれない。
が、愛にはそういう側面がある。たぶん。
それを痛切に見せてくれた。
彼女が悲しんでくれるから、物語の中でクライドは救われる。
いや、クライドというより、見ているこちらが救われる気がする。
ネル・コーワンのリサリサはきれいだった。
大人っぽくて出すぎない色気があって。
どうにもならない弟・クライドと愚かな母の間でいちばん現実的に存在している役。
地に足の着いたところをきっちり見せてた。
下級生の多い公演だから、こういう娘役さんがきちんと締めてくれると見ている側が安心していられる。
アニス役のさゆ。
クライドに想いを残しながら別の人と結婚する。
そのいらだちがちゃんと伝わってきた。
カツラがもうちょっとなんとかなるともっときれいに見えるような。
ジェレミーの凛城きら氏。
こちらは研3。若いなぁ。
ほとんどがかなめ(経験値高い)とみなこ(芝居ウマー)と一緒に出るので、そういう意味でわりをくったような・・・。
学年を考えると悪くもないんだけど、なんとなーく新公ぽさを感じてしまったんだ。
顔の丸さが幼い印象を与えて損してるところもあるかも。
レイモンドとのガンの飛ばしあいみたいなところはすごく楽しかった。
オーディエンス役の朝風れい氏と白渚すず嬢。
ソロで歌うところがあるんだけど、さすがにうまかった。
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