2025年『レビュー春のおどり』感想・2

第一部「翔 Fly High」について。

第一景「花」

最初はチョンパ。
ぱっと明かりがつくと、いなせな芸者や鳶の頭たちが舞台で踊る華やかな江戸の賑わい。男役は青天です。
白藤さんの扇さばきは見惚れますね。
城月さんの姐さんぶりも艶やか。売れっ子でしょうね。

花道から登場する翼くんに「待っていたぜ」と声がかかれば、
「待っていたとはありがたい、祭り祭りだ、翼祭りだ」
と翼くんのトップスター誕生を演出。

OSKは定期的に日本物の公演があるし、慣れてる感がすごいですね。

第二景「鳥」

最初にこれから展開する場面について物語る壱弥くんと京我くん。
芝居ができる2人です。

天井から降りてくる羽根は、初日11時はきちんと落ちた。
イープラス貸切は客席に落ちた。(お客さんが拾い、係員が回収)
月曜15:30は壱弥くんがキャッチ。
コントロールするの難しいんだな……。

花道から登場するお姫様の千咲さんが可愛い。紫の和傘も似合う、日本の純なお姫様だ。

輪をかけて可愛いのが、鳥Sの翼くん。ピュア~~~~~!
お姫様を見る目が無垢で、こんなに無垢でいいのか、こんなに無垢になれるのかと思えるような表情である。
お姫様に恋しちゃって、人間になる魔法をかけてもらう。

鳥の姿から人間になった翼くんはなぜか中国風の出で立ちで、ズボンは元は鳥とわかる毛羽のついたもの。
姫に自らの正体を明かし「あのナデナデしてもらった鳥だよ」といった振付をしているのがまた可愛い。

回りには華月さんたちが演じる鳥がいる。しれっと混じる大物。
しかしだな、みんな鳥というよりクリオネっぽい…。あの帽子とか、衣装の色味とかが。

魔の鳥は特別専科の櫻子さま。
「出たな、妖怪!!」とつい心に浮かんでしまうほどの迫力。

この場面で魔の鳥・櫻子さまの怒りを買うのは、翼くんが「自分は鳥だよ」ってお姫様に明かしたからかなぁ。異類婚姻譚は正体がバレるとダメだから。

日本物のレビューらしい衣装チェンジも楽しかったです。

第三景「風」

鳴子・四つ竹・銭太鼓などの鳴り物たくさんでにぎやかに。
日本全国の良いところを歌い継ぎます。
北の大地(北海道)を紹介するのが天輝くんで、東北を登堂くんというのはわかってるわー! 米どころ、酒どころだからか城月さんもいるのね。

このショーの目玉は翼くんの「下駄ップ」でしょうか。
すごい足さばきです。
セリの上でカカカカカッとタップを踏みまくるのが小気味よい。
ちなみに下駄ップは前方すぎると足元が見えないので、1階席なら後方よりのほうが見やすいです。2・3階席はよく見えるはず。

客席参加型のところは「ひふみのいつ」(1・2・3・4の5)で手を鳴らすだけというごく簡単なものでありがたい。めちゃくちゃ凝った振付やらされるの嫌いなのよ(笑)。
客席降りもあるので、1階席通路側とかだと楽しさもひとしお。

第四景「月」

「夕顔~源氏物語より~」とプログラムにある平安時代の公達と姫君の抒情的な場面です。
3組の男と女が踊ります。

この場面はとても綺麗なんだけど、場面のイメージ的には朧月夜のほうが近いような。
月、高貴な姫君、扇を取り交わすところなどが。

第五景「翔~Fly High~」

歌詞原案が翼くんの歌あり。

二枚扇に要返しと、めちゃくちゃ大変そうなことをやるOSKの皆さん。
「こんなのなんてことありませんが?」みたいな顔でさらっとされるのはさすがでございます。

日舞レビューですが、どの場面も色の違いがあって、メリハリがあって楽しかった。
とても満腹感のあるショーでした。

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