111期生文化祭をみたんだ・3

第2部の芝居について。
脚本・演出はハリーこと正塚先生です。

ストーリー

タイトルは【A MONOLOGUE Vol.V】。
公演プログラムにはこのように説明が書かれています。

中世ヨーロッパのとある国での物語。豊かな領地を治める伯爵家に、王女と長男との縁談がもちかけられる。二人は幼馴染であり一見目出度い話だったが、財政難を抱える国王には別の狙いがあった。それを見透かした上で、伯爵家としては二人の結婚を承諾するのだが…。

舞台冒頭、従者や侍女たちによって国王に父・伯爵が捕らえられたことが語られます。
そんな中、帰館する主人公。
母は逃れたこと、国王の姦計により父・伯爵はおそらく殺されることなどが明らかになります。

伯爵家は国王にとっての姦賊となったわけですが、そうなったのには理由がある――と、主人公が過去を思い起こします。

ある日、主人公は旅籠の娘(ヒロイン)と出会い恋に落ちます。
身分違いの恋ですが、若い主人公は恋に盲目。
妻にしたいとヒロインにも両親にも伝えます。

そんな中、主人公と王女との縁談が持ち上がります。
王女(おバカ)は主人公にぞっこんベタ惚れ。しかし主人公にはその気がない。
国王は豊かな所領を持つ伯爵家が疎ましく、縁談を断ればそれを理由に伯爵家を追い落とす口実ができ、縁談を受け入れてもそれはそれで国王側にデメリットはないという算段です。

父・伯爵や友人の説得などもあり、主人公とヒロインは別れることになります。
父・伯爵から領地からの一族退去も命じられ、別れの辛さにヒロインは命を絶とうとしますが、親友によって止められます。

さて国王側は密偵(2番手)を雇って主人公の身辺を探っていました。
密偵の調査によれば主人公は旅籠の娘と恋に落ちたこと、しかし別れることなどを伝えます。
しかし国王側としては王女と旅籠の娘を天秤にかけていたことをもって伯爵家を追い落とす理由とします。
密偵はその噂を市中に流すよう命じられ、不本意ながらも受け入れます。

流された噂によって主人公と王女の結婚は破談となり、伯爵家は国王に攻め入られることに。
従者・侍女たちに逃げるよう伝え、主人公は国王軍を迎え撃つ――というところでエンド。

たぶん、こんな感じの話だったはず。
説明文に2番手もヒロインも出てこないのがツボですね(笑)。

役名と役柄

配役は男役と娘役に分けて書いてあります。
男役はロベール、ルイ、ベルモンドなど、娘役はフラウ、マリー、ペネロープなど。

困るのは、この芝居中にほとんど役名を呼ばれないんですよね。
主人公(ロベール)とヒロイン(フラウ)と王女・リディアは連呼。
あとヒロインの友人・マリーは1回呼ばれたっけな。主人公の母・ペネロープは話の途中で出てきた。
2番手・ルイとルイの恋人・ドミニクもいちおう呼ばれてたような。

あとは誰が誰だよ状態。

えっと、ベルモンド、ジャンポール、モーリス、ピエールは従者たちかな。
冒頭で剣を使ってたのがベルモンド、まとめ役がジャンポール、恋路を見たのがモーリス、酒場でルイにおごられるのがピエールで合ってる?

父・伯爵とか主人公の友人(どこぞの次男坊)とかは名前がわからん……。

娘役も同様。
最初の伯爵家の侍女2人とか、王女の侍女2人は誰なのかとかわからん。
メイン格以外は出番順に名前書いてあるのかな。

不親切すぎるぜ、ハリー。
文化祭は出演者の顔と名前が一致してないため、役名より役どころのほうが重要なのでそこんとこお願いしたい。

あと、主人公と2番手の絡みが皆無なのもある意味すごいな。ていうか2番手、芝居後半まで出てこないし。

B組の感想

2月22日(日)12時公演の芝居はB組でした。

B組でまず気になったのは2番手の男役さん。元・花組のつかさに似てる、熱い芝居で男くさい色気もある人でした。
まだ本科生なのにちゃんと「男」をやれてるところに、102期文化祭で2番手をやってた天飛を思い出しましたね。声もいいし、楽しみな人。
この方、プログラムに書いたアピールポイントが「熱い魂」であまりにもぴったりでした。それはそうと本名すごいな。

それとヒロインの友人・マリー役の娘役さんもよかった。
娘役2番手格ですね。

これは私の経験上というか持論というか私見というかなんですが、文化祭の男役・娘役2番手ってほぼ確実に芝居が上手いんですよね。
で、主役コンビは演技力がアレなことがある。
主役・ヒロインは選抜は実力順ではないということかなと勝手に思ってます。が、私の芝居の見る目がないだけかもしれない……とエクスキューズは残しておきます。

で、主役やヒロインたちなんですが……うーん。わたしには刺さらなかった。
今一つ芝居が噛み合ってなかった印象です。

あとは主人公の母親役・ペネロープ役の娘役さんもよかったです。111期第5席の娘役さんですね。

主人公の父親である伯爵も、主人公と対峙するところが迫力ありました。

A組の感想

芝居は、A組のほうがしっくり噛み合ってる印象でした。
最初の剣を抜くところ(ベルモンド役?)からよかったです。

A組の主役・ロベールは次席の男役さん。清新な雰囲気がありました。

2番手・ルイは首席の男役さん。こちらもB組同様上手い。
B組より専科寄りというか、渋い感じはありました。

たぶん従者のジャンポール役の人も芝居が上手かったですね。
元花組のキョンちゃんぽい感じでした。

ヒロイン・フラウ、ヒロインの親友で2番手娘役のマリーもともによかった。
ヒロインさんはすっぴんのお顔も可愛い。

主人公の母・ペネロープを演じたのは第4席さん。
若く美しくて、母というより義母っぽい色香がありました。

王女・リディア役はメリハリがすごい。おバカなところと、王女らしいところを上手く両立させてました。
こちらのリディアは、きっと必要とあれば王女らしく振る舞えるのでしょう。

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