『ピガール狂騒曲』感想・2

2020-11-02月組公演感想

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・トップのたまちゃんは2役を演じました。

男役(ヴィクトール)はキザに。
男装の麗人役(ジャック……元はジャンヌ)はどことなく温和に可愛く。
声色、話し方、姿勢などをきちんと演じ分けます。

ちゃんと役によって体格が違って見えるのが不思議。
お衣装部さんもすごいんだろうけどたまちゃんお見事。
ヴィクトールは自信に満ちた堂々たる体躯の男性に見えるし、ジャックは女性の中になじんで見えるんだよね。

ジャックがムーラン・ルージュの面々をとりこにするところは、もう少しそれなりの演出があってもいいかもしれない。
申し訳ないが私にとってたまちゃんは「驚くほどの美青年」ではないので、なぜみんな一瞬でメロメロになるのかわからんのである。
色気でバシッと落とすタイプの役でもないし……。

宝塚のトップスターが演じているから「そういうもの」と認識しているのと(私もヅカファンだからね)、女性的なところが女心を掴むのかなぁ、と脳内で処理してはいるけど。
(美女は男に近いし、美男は女に近いというものね)

ぽわわわとした優し気な女性性、それこそ「相手がウンと言うまで押して押して押しまくれ!」な男性性の真逆なところがたまちゃんの魅力なので。
でもそれって一目で落ちる類の魅力ではないよなぁと。
(こういうのは元月2のみやちゃん、現2のれいこちゃんなんかが得意な分野)

「手以外のカラダに触らないで」ってやってるたまちゃんは『AfO』のちゃぴを思い出しました。

月組は『AfO』のちゃぴが男装してたり、『BADDY』でみやちゃんが性別迷子だったり、『IAFA』でありおだが同性同士で恋に落ちてたりといろいろやってる組である。

・ヒロイン・ガブリエルのさくさく。
ちょっと変ななにげに暴走系の役が似合う。
ベル・エポックの衣装も似合いまくりなのはスタイルいいからだよね。

台詞回しはわりといつものさくさくで、好みは分かれるかもしんない。ちょっと洋画吹替えっぽいのね。
でも役には合ってたと思う。

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