ナウシカ歌舞伎上映見てきた
この前、『新作歌舞伎 風の谷のナウシカ』のディレィビューイングを見てきました。まずは前編のみ。
ちなみに平日昼間だったせいか、観客わたし一人よ……。
歌舞伎に知見がほとんどないばかりか、『風の谷のナウシカ』の漫画は未読、アニメもほとんど見てないので、ほぼなにも知らないまま映画館に向かいました(テトは知ってるけどクシャナ様を知らないくらいの無知さ)。
でもちゃんと話はわかった。
すごかったっっ。
前編・後編あわせて約6時間半だから名場面もフルに入れられるしね。
現代的・アニメ的な部分と、歌舞伎的な表現の融合がとても面白かったです。
そういう歌舞伎的な表現の奇抜さを抜きにしてももちろん面白いんだろうけれど、「こうくるか!!」みたいな楽しみってあるよね。
誰が演じてるかは終演後のチラシで知りました。映画では役者名の字幕は出ないので。
・クシャナ様(これは様付けせねばなるまい)は中村七之助さんだったんですね。
チラシを見て「ああ、これがべにーさんが似てる人か!」と納得しました。(←ヅカファン的な驚き方)
気高さがすごい。
ちょっとお花様を思い出しました(『鳳凰伝』とかやってたときのイメージ)。
捕虜の解放を願ったナウシカに、クシャナ様が「お前の手を血で汚せ。自らの手を汚さない者の言葉は聞けない。手を汚したならば友人として願いを聞いてやろう」みたいなことを言うところが特に好きです。
最近とみにわかる、自分は何もせずにキレイなところにいて「なんとかならないかしら」「お願い、なんとかして」と言ってくる人のウザさを……って、これは個人的な事情ですが。
ナウシカとの関係は、とてもいい百合だなと思いました。(ああ、なんて残念な感想)
・ナウシカは尾上菊之助さん。
メーヴェに乗るところ、歌舞伎役者の体幹のすごさを感じました。普通の人、あんなきちんとバランス取れないもんね。
あらゆる生き物に対する慈愛の表情が素晴らしかったです。
王蟲の幼生(青い蟲の精として、子役さんが演じる)との場面もきれいでしたね。
戦いでチョコボみたいな生き物を亡くしたところも、優しさを感じました。
・ユパ様は尾上松也さん。びっくりした。もっとおじさんがやってるのかと思ってた!
ユパ様とアスベルが組んで戦う場面は、本水を使用した派手な立ち回り。
見ごたえありました。
2人の見得の切り方などもかっこいいし、やられる側も側転などをなんどもやって、ほんと役者さんの運動神経ってすごいわ。
・ミラルパ(坂東巳之助さん)は悪霊のごとき迫力十分。
怨霊化した道真公のような感じでしょうか、隈取もあって悪役ならでは凄みがありました。
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