『出島小宇宙戦争』感想・4

2020-12-30月組公演感想,月組

・フィナーレの男役群舞で、ゆりちゃんとうーちゃんは歌舞伎の隈取風のメイクそのままに黒燕尾です。
メイクによっては男役ダンスがなんとなく面白いことになることってあるよね、エリザの黒天使とか、『BADDY』のまゆぽん宇宙人とか。

もちろん2人は大まじめにやっていて、こちらもちゃんとかっこいいなぁと思って観てはいるんだけどね。心の隙に笑いが入ってくるというか……なんかすまん。

ありとおだちんの並びは「並べてやるな」感があるな……。
身長・スタイル・ダンス力的な面で。
とはいえ、「待ってました!」とばかりにスターオーラとダンス力を遺憾なく発揮しまくるありと、めきめき真ん中近くでの求心力を身につけていくおだちんの並びは面白い。

そういやナウオンで、フィナーレでちなありおだの3人でのダンスを「イワシの群れからはぐれた……」とか言ってましたね。
「(名誉な)ピックアップじゃないのかよ!」的なツッコミもそりゃ入るわ。
観劇前にナウオン見なくてよかった(笑)。先に見てたら笑いをこらえきれなかったかも。

・ちなつのソロダンス。
これがすごかった。とにかく「かっこいい」の極み。

花組で培った見せ方や、学年・番手が上がって増した存在感によって「大きく」なった。
元々手足の長さには恵まれていてかっこよくなる素地はあったけれど、実際に舞台を埋められるかというと別の話。
ドラマシティの舞台を悠々と埋められるスターになっていた。

花組の組替え、そして月組への帰還がこういう形になって表れたのは僥倖である。

上げた手を横に流していくところでは、ファンが被弾する音が聞こえるようだった。
あれは死ぬ……!
そのあとにちょっと笑うところも死ぬ。

なんつーことをやるんだ、鳳月さんよぉ。

0