月組版『赤と黒』感想・1

2020-12-30月組公演感想,月組

月組御園座公演『赤と黒』初日を観てきました。
2月10日(月)15時開演です。

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※褒めてません

ザ・文学作品。
音楽が寺田先生なこともあってレトロ。
初演など前世紀の上演は観ていませんが、瞳子ちゃんたちがDCで演じたのは観てます。

で、久しぶりに観たんですが、「こんなだったっけ?」という感じでした。
なんか、登場人物に共感できない……。
ジュリアン・レナール夫人・マチルドの3人ともに共感できなくてびっくりしました。
以前の星組版はそこまで「うわぁ……なんだこいつら」と思わず観てた記憶があるんだけど。

この印象の変化が、私の内面によるものか、出演者によるものかは謎。

一番印象が違うのはレナール夫人。

さくさくのレナール夫人は「めっちゃ恋、楽しい!」と叫んで飛び回っているかのようでした。
子供3人いて夫はもうアレだし(うるさくてウザい)、回りからもあんまり女として見られてないなーと思ってたら、やってきた若い家庭教師が身分はともかくガタイと顔いいし、手とか握ってくるし、
なんかこれ良くない!?こういうのひさびさ!!私が悪いんじゃないもん誘ってきた相手が悪いんだもーん。
と、考えなし&罪悪感なしに恋にずぶずぶ。

ぶっちゃけ相手はジュリアンじゃなくてもいい、顔とカラダと若さがあればいい!! みたいな感じがしてな……。
「ジュリアンと恋してる」んじゃなくて「恋が楽しいから恋にはしゃいでどぶんどぶん沼にはまって溺れてる」人みたいでした。

ジュリアンを破滅させる手紙を書くのも「地獄に落ちるのが怖かった」って、どこが!?と思ってしまいましたが、それは背徳の罪悪感が感じられなかったからです。
マチルドへの嫉妬ですらなく、単にジュリアンを困らせてみたかっただけという感じが……悪女ぶってみたかったというか。

という、なかなか困ったレナール夫人に見えましたが、さくさくはきれいでした。
ドレスの着映えにはそれなりの体格があったほうがいいしね。
メイクも上手くなった。

「恋を知った大人の女性のたおやかさ」を表している(のであろう)吐息交じりの発声も、妙にクセがあるというか。

これまでさくさくの演技に「クセが強い」と感じたことがなかったんですが、今回はけっこう感じました。

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