『ロックオペラ モーツァルト』感想・3

2020-12-30星組公演感想,星組

梅芸で観た『ロックオペラ モーツァルト』の感想の続き。

・ほのか演じるアロイジアが娘役2番手の役どころなのでしょう。ヒロイン・コンスタンツェの姉にして、モーツァルトを争う恋敵ポジションでもある。
美貌と演技力と、なにより歌唱力が求められる役。
ほのかにはさすがとしか言いようがありませんでした。

歌唱力は元々折り紙つき。
だけれど、役として歌えるというのは強い。

ほのかはファニーな顔立ちで、顔の造形だけなら「美貌の娘役」とは呼びづらいものがあります。
それなのにきちんと美貌に見えた。
吊り気味に描いた目などのメイク技術に加え、所作と声の美しさが美女としての存在感を作り上げる。
特に手つきが美しい。どんな場面でも「美しく優雅な手とはこういうものだ」と思わせる形をとっている。

仕草の美しさも魅力の一つとして数々の男性を魅了してきただろうアロイジア、という性格を感じました。
優雅な仕草は王侯貴族に立ち混じるためにも必要なマナーで、そのためには努力を惜しまなかっただろうという生き様や気の強さもうかがえます。

上昇志向も強くて、モーツァルトは出世の手立てとしか見ていないところもありますが、そういう人もいるよね。こっちゃんモーツァルトには可哀想だけど。

・ヒロイン経験の多い娘役としてははるこも出演。
学年も学年だからというか、今回の役はコンスタンツェやアロイジアの母・セシリアです。

そうか、はるこもお母さん役が回ってくるようになったか。
わりと空気読まない(読めない)堂々とした「お母ちゃん」の雰囲気。
ザ・娘役なはるこだけど、演技力があるからだいじょうぶ。
第1幕では品のなさを求められるところもありますが、いい塩梅でしたね。

第2幕では娘たちを思ってモーツァルトに立ちはだかるところも。
母の愛と、強さにしんみりきました。

・コンスタンツェ、アロイジアにはほかにも姉妹がいます。
いーちゃん演じるヨーゼファ(長女)とせーらさん演じるゾフィー(四女)。
可愛い姉妹だー!!

お母さんがはるこだもんね。納得。

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