『壬生義士伝』感想・2

2021-02-11雪組公演感想,雪組

雪組大劇場公演『壬生義士伝』の感想の続き。
初日開けてすぐ(6月1日(土)11時公演)と、新公日の昼公演(6月18日(火)13時公演)を観ました。

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基本的には辛い話なんですが、2回目は初回よりすこし楽でした。
暗さに慣れるのか、ジェンヌさんが舞台を埋めてくるのか……。

・だいもん吉村、真彩ちゃんに結婚を申し入れて「断られたら切腹して果てるつもりだった」みたいなこと言うのが重すぎである。
安定のヤバさ。
(だいもんにまともな役が回ってくることはあるのか?)

初日開けてすぐに見たとき。
家族への愛ゆえの守銭奴の面が強く出ていた吉村なので、新選組が追い詰められてから握り飯を人にふるまったり、お上への忠義を語り始めるのに違和感があった。

彼は武士だから忠義は当然のことなのだろうし、新選組において一目置かれていたことを考えれば当然なのかもしれないけど。
基本的に守銭奴としての印象が強すぎてな……。
「なにいきなり天子さまへの忠義とか語り出してんの!?」ってびっくりしたわ。

2回目に見たときは、笑えるほどの守銭奴には見えなかったから(家族愛などのほうがまさって見えた)、回数重ねると違ってきますね。

あと、隊士たちが「おもさげながんす」を真似するのも初見と2回目では違って見えた。
初見では田舎者をばかにしてるように見えたんだけど、2回目のときはそれなりにほのぼのしたやりとりとして感じられた。

・真彩ちゃんの2役、上手い。
慎ましい奥さん=しづと、勝気なお嬢さん=みよ。

困窮を極めての「私と、お腹の子の肉を……」には泣くしかない。
義母を死なせた親不孝という気持ちもあったんだよね。

仕方のないことながら、吉村夫妻が死ぬまで再会できなかったのも泣ける。

おみよは「我儘なお嬢さん」だけど、2回目に観たときのほうが、吉村への恋情や、中にある思いやりが強く見てとれた。
「ほ、ほ、蛍来い」の歌がせつなく響く。

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