仙名ちゃんサヨナラショー・4

2021-01-31花組

さおたさんによる退団者のコメント代読の続き。

●仙名ちゃん。

これが大爆笑コメントでした。
涙に包まれるのが常の退団公演で、まさか思いっきり笑わされるとは思わなかった。
花組のトップ娘役というと淑女イメージを勝手に投影してしまうのですが、仙名ちゃんはどこまでもエンターテイナー。千秋楽の入りで花組ポーズを決めるだけある。
サービス精神が旺盛です。

「宝塚を知らないまま受験した。自分の可能性を広げるため。
受験会場で発声練習できる場所がないかもしれない!とおばに相談したら、「ここなら大丈夫よ」と四ツ谷駅の土手を勧められた。
通勤客のなんとも言えない笑顔と、おばの距離感が忘れられない」

しょっぱなからこんな。
同期紹介かなにかで聞いたことがあるネタだけど、インパクト強いよね。
ジェンヌさんの口から発せられる「土手」という単語もなんとも言えない。

音校時代の記憶は薄い、と。大変すぎたそうです。

そんな仙名ちゃん、無事に音校を卒業し花組に配属。そこで試練が訪れる。
「花組の娘役として、ピンクを好きになること。ピンクよりも、目の覚めるような水色が好きだった」。
あああああああなんとなくわかる気がする。イメージ的にもピンクよりは水色だ。
『CASANOVA』で綺麗な水色のドレス着れてよかったね。

「明日海さんと出会い人生が180度…いや720度変わりました。この場をお借りして、心から……好きです!!」

熱烈な告白。
なんだけど、さおたさんの間が素晴らしくて劇場内大うけですよ。
知ってる知ってるー、みたいな。

ていうか、720度変わったら元に戻って来るんじゃないか?と8割の人はツッコんでたと思う。
螺旋階段みたいに上昇していくイメージかもしんないけどね。

●べーちゃん

べーちゃんもお芝居が好きな人。
一つ一つ思い出深い作品を挙げ、感想を告げる。
「『Victorian Jazz』は望海さん主演の作品で、歌を猛練習した。」などなど。思い出がよみがえるわ。
べーちゃんのお芝居も好きだったなぁ。可愛くて強くて温かみがあって。

配属されてからの歴代トップさん、トップ娘役さんのお名前も挙げた。
トップ娘役にはべーちゃんより下級生もいたけれど、敬意をもって対していたのだと感じられた。
べーちゃんは人格的にも素晴らしい花娘だったのだろうなと感じられて嬉しかった。

●じゅりあちゃん

「下級生のころはここにいていいのだろうかと悩んだ。芸名がなじむまで時間がかかった。」

タカラジェンヌとしての悩みを吐露してくれました。
素直に「宝塚楽しい!!」だけでやっていける人ばかりじゃないよね。
そのように悩むのも、宝塚に、娘役に、真剣に向き合ったからこそなのでしょう。

「けがをして学んだこともありました」

それでも立派に花組の娘役として舞台を務め、最後には副組長という大役を仰せつかるまでになった。
花組の娘役として、舞台に真摯に取り組んできたがゆえでしょう。

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